【印象操作】「ゆとり世代は学力が低い」「ゆとりは仕事ができない」 『ゆとり世代』と呼称し貶めるマスコミの報道と広まる誤解

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何かにつけて話題にあがる『ゆとり教育』という単語、主に2002年度から施行された学習指導要領のことを指すことが多く、それも「これだからゆとりは」などネガティブな意味で使用されがちです。

 

マスコミの報道では、このいわゆる『ゆとり』に対するバッシングが酷く、「ゆとり教育で学力が低下する」「ゆとり世代は仕事ができない」などといったイメージの植え付けがされています。

 

しかし、実際にはこの『ゆとり』に対するバッシングは間違いが多く、これらのバッシングに対する非難も少なくありません。

 

1.『ゆとり教育』とは?

そもそも、この『ゆとり教育』という単語はマスコミによる造語で文部科学省が指定した正式名称ではありません。

 

受動的かつ暗記重視と批判された『詰め込み教育』に対して、実験、観察、調査、研究、発表、討論などを重視し、能動的な学習および自ら発信していく学習として施行された学習指導要領です。

 

また、この学習指導要領は「2002年度から施行されたもの」「1992年度から施行されたもの」「1980年度から施行されたもの」に分けられているため、この教育を受けた世代はもっとも年齢が高いと40歳代前半になり、「これだからゆとりは」と言っている世代にも当てはまることになります。

 

2.「円周率3で習う」は誤報

「学校では円周率を3として教えている」とマスコミの報道がされていましたが、実際は「特定の条件下においては“およそ3”で計算してもいいことにするが基本的には円周率は3.14として扱う」という話であり、先のマスコミの報道は嘘だということになります。

 

また、当時の進学塾がこれを拡大解釈して「学校では円周率を3で教えてるけど、お宅のお子さんはそれで大丈夫ですか。塾に入ったほうがいいですよ。」などと煽ったことも問題視されています。

 

3.『週休二日制』で勉強時間が減る!?

2002年度から公立校ではすべての土曜日が休みになる『完全週休二日制』になりました。

 

これにより「勉強時間が減るのではないのか」と言われていますが、休みになった時間分、生徒がまったく勉強しないかというとそういうことはなく、学校での宿題の量が増えていたり、学習塾に通う時間が増えるなど、学校外での勉強時間は増えています。

 

また、この『ゆとり教育』では「量よりも質」を重視していますが、マスコミや有識者の間では量を重視する考え方が蔓延っており、それゆえに謂れのない非難を浴びています。

 

4.馳浩文部科学相の「ゆとり教育との決別宣言」発言について

2016年5月10日に馳浩文部科学相が次期学習指導要領について閣議後の会見で「ゆとり教育との決別宣言」という言葉を用いました。

 

一見「ゆとり世代の否定」にも見えますが、発言の全文を見てみると『ゆとり教育』を全否定しているわけではなく、その主旨は「『ゆとり教育』か『詰め込み教育』かといった、二項対立的な議論には戻らない。知識と思考力の双方をバランスよく、確実に育むという基本を踏襲し、学習内容の削減を行うことはしない。」、「『アクティブ・ラーニング』の視点は、知識が生きて働くものとして習得され、必要な力が身につくことを目指すものであり、知識の量を削減せず、質の高い理解を図るための学習過程の質的改善を行う。」であることがわかります。

 

–<発言全文>–

そうですね、私、大臣を拝命してちょうど7ヶ月くらいになると思います。どこかで、ゆとり教育との決別宣言を明確にしておきたいと思っていました。もちろん全否定ではありません。しかし、私はゆとり教育がゆるみ教育と、間違った解釈で現場に浸透してしまったのではないかという危惧と、そういう現場の声を矢がつきささるほど、たくさんいただいてまいりました。これまで国会議員として21年間、文教族議員の一員としてやってきた者として、本来目指されていたゆとり教育と、本質的なものが現場では違っていたというじくじたる思いがありますというのが一点目です。

 

同時に、学習指導要領の改訂を控えています。学習内容をどうするのか。アクティブ・ラーニングをどうするのか。そのような意味での教育の質と量の問題、学力をどう評価していくのか、学力とはなんぞやという問題も含めて、目指すべき教育の方向性を明確にすべきであろうと、前々から思っておりましたが、タイミング的にはこのタイミングかなと。理由を申し上げれば、まず中央教育審議会の答申を三つ、昨年末にいただきまして、今年に入りまして、いわゆる学校と地域の協働プラン、通常、馳プランと言っておりますが、発表させていただき、法改正の準備もしています。いつでも出せる準備もしています。

 

学習指導要領の改訂を踏まえて、次の改訂で学習内容がどうなるのか、質と量の問題について、やはり現場からどうなるのかという疑心暗鬼もいただいている中で、安倍政権が政権を奪還して、もう4年目に入りますが、安定したこの政権の下であればこそ、このような教育の方針についても、しっかりと打ち出していくことができますし、私自身も大臣として7ヶ月です。ちょうど、様々な答申やそれに伴う対応やいろいろな反響の声もいただきながら、タイミング的は今のタイミングだなと。国会もまだ1ヶ月はありませんが、残っていますし、国会のあるうちに、きちんと表明したいと思っていましたので、このタイミングであります。

–<ここまで>–

 

5.最後に

これらの「風評被害」は残念ながら世に広まってしまっていますが、この世代の方々には謂れのない悪評には負けずに自信をもっていただきたいです。

 

【参考資料】

なぜ「ゆとり」はバカにされるのか メディアの印象操作が生んだ悲劇(iRONNA)

http://ironna.jp/article/3614?p=1

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