【朗報】JASRACに対する排除措置命令が確定 独占禁止法に当たると判断

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2016年9月14日、音楽の著作権を管理する日本音楽著作権協会(JASRAC)は、放送局と結んでいる契約方法がほかの事業者の新規参入を妨げているとして、公正取引委員会が7年前に出した排除措置命令を取り消すよう審判で求めていましたが、JASRAC側は請求を取り下げ、命令が確定しました。

 

『JASRACへの排除措置命令が確定』・NHK NEWS WEB

 

–<記事引用>–

JASRACは、著作権を管理している音楽の利用料金について、テレビ局やラジオ局との間で放送回数にかかわらず一定の金額で何回でも放送を認める契約を結んでいます。

 

公正取引委員会は、平成21年に、こうした包括的な契約方法は同じような事業者の新規参入を阻むものだとして排除措置命令を出しましたが、JASRACが不服として審判を請求していました。
この審判でいったん命令は取り消されましたが、別の事業者が起こした裁判で、最高裁判所が去年、「ほかの事業者の参入を著しく困難にしている」とする判決を出したため、審判がやり直されていました。
これについて、JASRACは14日までに請求を取り下げ、7年前の排除措置命令が確定しました。
命令では、JASRACの契約方法は、放送局側が追加の負担金を伴うほかの事業者との契約に慎重になることから、改善するよう求めています。
公正取引委員会は14日の会見で、「JASRACは7年間に改善策を行ったとしているが、それで十分か今後、確認していく」と述べました。

 

請求取り下げの理由は

請求を取り下げたことについて、JASRACは「状況の変化を考慮した結果、命令の取り消しを求めて争い続けるのではなく、請求を取り下げて本来業務に全力を尽くすことが有益と判断した」と説明しています。

 

テレビ局やラジオ局が番組で楽曲を使う場合、作詞家や作曲家に対して、原則として著作権の使用料を支払う必要がありますが、著作権者に対して個別に使用料を払おうとすると膨大な手続きになるため、JASRACとの間に「包括契約」を結んで支払いの手続きを簡単にしています。

 

音楽の著作権管理については平成13年に新たな法律が施行され、新規に事業者が参入できるようになりましたが、事業者の数は少なく、公正取引委員会の審判では、JASRACがほかの事業者の参入を妨げているかどうかが争われてきました。

 

JASRACによりますと、公正取引委員会から排除措置命令を受けたときは、放送局が使った楽曲のすべてを報告していませんでしたが、その後、ほとんどの放送局が報告するようになったため、著作権を管理している事業者ごとの楽曲の割合が計算できるようになったということです。

 

これを受けて、使用料の算出方法について事業者などの間で合意が成立したことなどから、JASRACは「状況が変化した」として審判請求を取り下げたということです。

 

JASRACは「排除措置命令の取り消しを求めて争い続けるのではなく、請求を取り下げて本来業務に全力を尽くすことが音楽著作権の管理事業分野全体にとって有益と判断した」と説明しています。

 

新規参入業者「懸念が解消」

音楽の著作権管理に新規参入し、一連の審判や裁判でJASRACの契約方法は不当だと主張してきた東京の「NexTone」は、公正取引委員会の排除措置命 令が確定したことについて「長年にわたる著作権管理事業に関連した大きな懸念点が解消されたことについて、私たちも大変喜ばしく感じております」とコメントしています。

–<ここまで>–

『公正取引委員会に対する審判請求の取下げについて』・JASRAC

 

–<資料抜粋>–

当協会は、公正取引委員会から受けた排除措置命令(平成21年(措)第2号)の取消しを求めて同委員会に申し立てた審判請求(2009年4月28日付け)を2016年9月9日に取り下げました。

 

取下げの理由は、以下の1~4のとおりです。

 

1 排除措置命令を受けた当時、一部のFM放送事業者などにおいてしか実施されていなかった全曲報告(※1)が広く行われるようになり、同命令が求める放送事業者ごとの利用実績に基づく利用割合の算出が可能となってきた。

 

2 上記1を受けて開始した5者協議(※2)において、2015年度分以降の放送使用料に適用する利用割合の算出方法について合意したことにより、排除措置命令が問題とした状況は、既に事実上解消されつつある。

 

3 株式会社NexTone(※3)が当協会に対する損害賠償等請求訴訟を取り下げ、審判への参加についても取り下げたことにより、競争事業者間の係争事案は全て解決し、排除措置命令の正否を争う審判手続だけが残る形となった。

 

4 上記1から3までの状況の変化を考慮した結果、排除措置命令の取消しを求めて争い続けるのではなく、審判請求を取り下げて本来の業務に全力を尽くすことが権利者・利用者その他の関係者を含む音楽著作権管理事業分野全体にとって有益であるとの判断に至った。

–<ここまで>–

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