【慰安婦合意】経済評論家・渡邉哲也氏に学ぶ外交ルール

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2015年末に日韓で合意された慰安婦問題の不可逆的完全解決について、経済評論家である渡邉哲也氏がFacebookにて「国際間の約束(契約)の意味」について解説しています。

 

–<引用>–

重要 慰安婦問題の不可逆的完全解決について

★まず、外交ルールを学びましょう。

基本的に国際間の約束(契約)の意味

1,共同声明共同談話コミュニケ(国際条約のようなもの)
2,共同記者会見(国際公約)になります。

今回の場合、2に該当し、3月を目処に米国を交えた文章化が行われます。この際には正文(英文)が作られ、対訳が付けられる。これで世界共通の国際条約化されるわけです。

では、共同会見の内容に関して見てみましょう。外交文書は一言一言の言葉が重要で、各国の言葉の違いなどによる勝手な解釈ができないように正文が作られるわけです。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/na/kr/page4_001664.html 外務省HP

1 岸田外務大臣

日韓間の慰安婦問題については,これまで,両国局長協議等において,集中的に協議を行ってきた。その結果に基づき,日本政府として,以下を申し述べる。

(1)慰安婦問題は,当時の軍の関与の下に,多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり,かかる観点から,日本政府は責任を痛感している。
安倍内閣総理大臣は,日本国の内閣総理大臣として改めて,慰安婦として数多の苦痛を経験され,心身にわたり癒しがたい傷を負われた全ての方々に対し,心からおわびと反省の気持ちを表明する。

★ポイントは「強制連行を認めていない」ということです。「軍が関与していた」のは事実であり、そこで「売春行為」が行われていたのも事実なのです。これ以上でも以下でもなりません。

(2)日本政府は,これまでも本問題に真摯に取り組んできたところ,その経験に立って,今般,日本政府の予算により,全ての元慰安婦の方々の心の傷を癒や す措置を講じる。具体的には,韓国政府が,元慰安婦の方々の支援を目的とした財団を設立し,これに日本政府の予算で資金を一括で拠出し,日韓両政府が協力 し,全ての元慰安婦の方々の名誉と尊厳の回復,心の傷の癒やしのための事業を行うこととする。

★ポイントはこれまでも心のケアを行ってきたという点です。また、今回財団を作るのは韓国政府であり、日本政府はそこに「一括払いで10億円程度」の支援を行うということです。

(3)日本政府は上記を表明するとともに,上記(2)の措置を着実に実施するとの前提で,今回の発表により,この問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する。
あわせて,日本政府は,韓国政府と共に,今後,国連等国際社会において,本問題について互いに非難・批判することは控える。

★10億円を払うことで、最終的かつ不可逆的に完全解決した。また、韓国政府はこの問題を国連当国際社会に持ち出せなくなったということです。記憶遺産等ユネスコ等国際機関への申請は政府が行うものであり、政府として動けなくなったわけです。

2 尹(ユン)外交部長官
韓日間の日本軍慰安婦被害者問題については,これまで,両国局長協議等において,集中的に協議を行ってきた。その結果に基づき,韓国政府として,以下を申し述べる。

(1)韓国政府は,日本政府の表明と今回の発表に至るまでの取組を評価し,日本政府が上記1.(2)で表明した措置が着実に実施されるとの前提で,今回の 発表により,日本政府と共に,この問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する。韓国政府は,日本政府の実施する措置に協力する。

(2)韓国政府は,日本政府が在韓国日本大使館前の少女像に対し,公館の安寧・威厳の維持の観点から懸念していることを認知し,韓国政府としても,可能な対応方向について関連団体との協議を行う等を通じて,適切に解決されるよう努力する。

(3)韓国政府は,今般日本政府の表明した措置が着実に実施されるとの前提で,日本政府と共に,今後,国連等国際社会において,本問題について互いに非難・批判することは控える。

★ 韓国側が日本側の主張を認めたことで、これで国際公約化されたわけです。

2.これまでとの違い

ポイントは日韓基本条約とそれに伴う協定等で、すでに日韓の間での賠償問題などはすべて解決済みとしていました。しかし、この協定等はあくまでも二国間の 話であり開示されませんでした。 そして、その後に何度も蒸し返されてきた話ですが、この際にも密約や紳士協定はありましたが、それは国際公約ではありませんでした。

今回の場合、共同記者会見を開き、国際社会に正式に発表されたため、これが韓国政府にとっての国際公約になったわけです。また、アメリカもこの場に同席しており、「公証人付きの契約」になったということです。

3.それでも尚、韓国が蒸し返すだろうという意見に関しては、これまでとは違い二国間だけの話ではなく、正式な外交ルールに従ったものであり、これを破る ことは韓国が国際社会からの批判にさらされる事を意味するわけです。日本政府側のカードになったということでもあります。

また、この契約は

1.原因になった朝日新聞が喧伝した強制連行の否定
2.戦後70年談話
http://www.kantei.go.jp/…/97_a…/discource/20150814danwa.html
における慰安婦の一般化(日本特有のものではなく、人道的立場からの売春の否定)を前提としたものでもあり、死者の尊厳云々という話ではありません。

–<ここまで>–

 

今までは「日韓ではあくまで『解決済み』としていたが、韓国側が慰安婦問題を蒸し返して外交問題にしていたこと」、「慰安婦問題は日韓の国家間の問題であったこと」などが問題となっていましたが、この合意によって「韓国側は蒸し返せない(蒸し返せば国際社会から非難される)」、「慰安婦問題は韓国国内での問題になったこと」、またこの合意は「日本の死者の尊厳を傷つける、というものではないこと」がポイントになっています。

 

この解釈については『【韓国敗北!?】慰安婦問題合意の真意とは?(余命ブログ)』の内容とほぼ一致します。

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